【法律】【雑学】世間の用法と意味が異なる法律用語

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法律用語

法律用語には、日常生活で使われる場合とで意味合いが異なる単語がいくつかあります。

今回はそんな単語をご紹介します。

 

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善意・悪意

 

一般に「善意」というと、「相手を喜ばそうとする善良な意思」「他人や物事に対して持つ、よい感情」といった意味合いです。

「悪意」はその逆ですね。

 

でも法文上での「善意・悪意」はまったく違います。

「善意」とは「(法律関係に影響を与えるある事実について)知らないこと」です。

逆に「悪意」は、「知っていること」です。

 

例えば、「AとBの間の売買契約について善意のC」といった場合、Cは、「AB間の売買契約を単に知らない人」という意味になります。

 

裁判

 

「裁判」と聞くと、法廷で裁判官を挟むようにして弁護士と弁護士(もしくは弁護人と検察官)が向かい合って、自陣の主張をぶつけ合う光景をイメージすると思います。

実はその光景は「審理」であって、「裁判」ではありません。

 

民事訴訟法における「裁判」には、「判決」「決定」「命令」の3つの種類があります。

なんとなく見当がついたと思いますが、「裁判」とは裁判所、もしくは裁判官のする法律的な判断のことを指します。

 

ちなみに、

判決:裁判所が、訴えの本案など重要な事項に対して、終局的、または中間的な判断を行う場合

決定:裁判所が、判決に比べて重要度の低い事項や迅速な判断が要求される事項について判断を行う場合

命令:裁判官が、判決に比べて重要度の低い事項や迅速な判断が要求される事項について判断を行う場合

という違いがあります。

 

再逮捕

 

テレビのニュースで「○○警察署が○○容疑者を○○の容疑で再逮捕しました」と報道されることがありますが、この「再逮捕」は刑法上の用法とは異なります。

上記の場合、刑法上では単純に「逮捕」となりますが、区別がつかず紛らわしいので「再逮捕」が使われるようになったのだと思います。

 

刑法上の「再逮捕」というのは、すでに一度逮捕されている犯罪事実について、改めて(再度)逮捕することを言います。

裁判所の許可(逮捕状)を得られるのが前提ですが、証拠不十分で釈放された後に重要な証拠が見つかった場合などが考えられます。

 

遺言

 

これは意味合いの違いではなく読み方の違いなのですが、法律上、「遺言」は「いごん」と読みます。

一般的には「ゆいごん」ですね。

以上です。

 

社員

 

「ぼくは○○株式会社の社員です」と言った場合、「社員」とはその会社から給料などの報酬を得て労働力を提供している人を指します。

しかし、会社法上で「社員」と言うと、出資者のことを指します。

つまり、株式会社の場合の「社員」は株主ということになります。

 

一般的な用法における「社員」、要するに「従業員」の呼び方は、会社法では規定されていません。

会社法ではもっぱら役員や出資者や債権者のことが規定されていて、使用人としては支配人が登場する程度です。

 

問屋

 

商法の話ですが、「問屋」は「といや」と読みます。

 

商法において問屋は、「自己の名をもって他人のために物品の販売又は買入を為すを業とする者をいう」と規定されています。

証券会社なんかが典型例だとよく言われますね。

 

「問屋」を「とんや」と読む場合は、卸売業を営む業種のことですよね。

 

あとがき

 

法律用語には、紹介した単語以外にも一般的な用法と意味合いの異なるものがあると思います。

 

ぼく個人は、「裁判」がはじめのうちはなかなかなじめませんでした。

「裁判を起こされた(訴訟を起こされた)」とか「裁判を傍聴しにいく(口頭弁論を傍聴しにいく)」とか、誤用があふれてますので。

 

まぁ、「ご教授ください」や「的を得る」のように、誤用が一般化するのもまた言語なので将来はわかりませんが。

 

 

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